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【開催レポート】第1回 HRエグゼクティブサロン

第1回 HRエグゼクティブサロン開催レポート
コカ·コーラ ボトラーズジャパンにおける人事トランスフォーメーション
~同社執行役員 人事・総務本部長 上村 成彦様をお招きして~

 2020910日、初めてのビジネスコーチ株式会社主催「HRエグゼクティブサロン」をオンライン
にて開催し、多くの皆様にご参加いただきました。
※ご登壇者のご所属、お役職は20209月時点のものです。

【登壇者プロフィール】

  コカ·コーラ ボトラーズジャパン株式会社  執行役員 人事・総務本部長 上村 成彦 氏

         kamimura  

1981年:ソニー株式会社入社。海外事業本部を経て16年間、海外(クウェート、スイス、シンガポール)
     で営業・マーケティングを担当。
2009年:アジア・オセアニア・中近東・アフリカの地域統括会社社長を務め、Sony University Singapore
     Campus
を設立するなどして、シンガポールHR InstituteよりBest CEO Awardを受賞
2013年:ソニー株式会社人事部門副部門長として、人財開発・採用・ダイバーシティ開発・グローバル人事
     を担当
2014年:日清食品グループの執行役員CHO人事責任者として人事全般を統括
2018年:コカ·コーラ ボトラーズジャパン株式会社 上席執行役員 人事本部長
2020年:現職 同社 執行役員 人事・総務本部長、コカ·コーラ ボトラーズジャパン
     ベネフィット株式会社 代表取締役社長

   

  HRエグゼクティブコンソーシアム 代表 楠田 祐 氏    
                kusuda

NECなど東証一部エレクトロニクス関連企業3社の社員を経験した後に1998年よりベンチャー企業
社長を10年経験。会長を経験後2010年より中央大学ビジネススクール客員教授(MBA)を
7年間経験。
2009年より年間500社の人事部門を6年連続訪問。2015年は日テレのNEWSZEROのコメンテーターを担当。
2016年より人事向けラジオ番組「楠田祐の人事放送局」のパーソナリティを毎週担当。
2017年より現職。専門は人事部門の役割と人事の人たちのキャリアについて研究。多数の企業で
非常勤役員や顧問なども担う。シンガーソングライターとしても本業として活躍。
主な著書:「破壊と創造の人事」(出版:ディスカヴァー・トゥエンティワン) 
2011年は、Amazonのランキング会社経営部門4位(2011621日)を獲得した。
他に「内定力2016~就活生が知っておきたい企業の『採用基準』」(出版:マイナビ)などがある。

 

◆◆ 主催者挨拶:ビジネスコーチ株式会社 取締役副社長 橋場 剛 ◆◆
今は、人事ひいては会社自体がトランスフォーメーションを求められています。コロナショックは世界を激変させました。そんな何が正解かわからない中で、弊社ビジネスコーチは様々なトライアルをして、違っていたら軌道修正をするという方法を取らせていただいています。本サロンは、定期開催を予定していますので、事業会社のHRを担当するエグゼクティブの方々にご都合のつく限り参加いただき、皆様の新たな切り口や視点の引き出しを増やして行く場にしてもらえれば嬉しく思います。


 
◆◆ オープニング:HRエグゼクティブコンソーシアム 代表 楠田 祐 氏 ◆◆
今日はコカ·コーラ ボトラーズジャパン株式会社の上村 成彦さんに登壇していただきます。コカ·コーラ ボトラーズジャパンは製品の製造・販売を行う多くのボトラー社が近年合併した会社となります。今日はその課程での苦労話や、今後の方向性についてのお話を伺っていきたいと思います。
「人間はそもそも変わりたくない生き物だ」という研究論文が数多くありますが、人事はその人間をどうやって変えていくのかが試される仕事であり、そういう意味でも今、人事の仕事が非常に面白くなってきていると感じています。上村さんの講演の中で、皆さんでその点について学んでいきましょう。

それでは、上村さんをご紹介します。私自身は上村さんがコカ·コーラ ボトラーズジャパンに入る前々職のソニーの時代から非常にお世話になっています。上村さんは、マーケティングのプロフェッショナルですが、その後、人事の分野に取り組んでいます。昨今の人事には、マーケティングの言葉がずいぶん入ってきていますので、今まさに上村さんの時代が来ているように思います。海外の駐在経験もありますので、グローバルな視点とマーケティングの視点を人事にうまく持ってきているのが上村さんだと思います。


◆◆ 講演 コカ·コーラ ボトラーズジャパン株式会社  執行役員 人事・総務本部長 上村 成彦 氏◆◆
今日は、2年前に統合によって誕生し、まだトランスフォーメーションの途中であるコカ·コーラ ボトラーズジャパンが、「これまでどのようなことをしてきたのか」「今何をしているのか」「このコロナ禍でそれがどう変わってきているのか」を中心にお話ししたいと思います。
コカ·コーラ ボトラーズジャパンは、六本木のミッドタウンに本社があり、売上約1兆円、従業員が約2万人というかなり大きな企業です。「コカ·コーラ」には134年の歴史があり、その本社はアメリカのジョージア州アトランタにあります。

コカ·コーラボトラーズ ジャパンと日本コカ·コーラは立ち位置が違います。アトランタにある本社をザ コカ·コーラ カンパニーと呼んでおり、その支社が渋谷にある日本コカ·コーラになります。日本コカ·コーラはフランチャイザーで、消費者マーケティングを担当し、研究開発・製品企画をして原液を作る、という役割を担っています。我々ボトラーは、その原液を購入し、資材の調達・製造・物流・販売・ペットボトルや缶の回収・リサイクルまでをフランチャイジーとして担当し、フランチャイザーとはパートナーシップの関係にあります。この全体を『コカ·コーラシステム』というふうに呼んでいます。新しい製品が発売された時、新聞等には「『コカ·コーラシステム』が新しい製品を導入した」というふうに掲載されます。

コカ·コーラ ボトラーズジャパンは、全世界の4分の1を占めるアジアの中でも最大のボトラーです。日本には5つのボトラーがありますが、コカ·コーラ ボトラーズジャパンはその中でも9割のビジネスシェアを持っています。日本で展開するブランドは50以上あり、皆さんご存知の「コカ·コーラ」、コーヒーの「ジョージア」、ミネラルウォーターの「い·ろ·は·す」、お茶の「綾鷹」、スポーツ飲料の「アクエリアス」が代表的です。

また、20185月、コカ·コーラシステム初のレモンサワーブランド「檸檬堂」を発売しました。3%5%、7%、9%のアルコール度数の違う4種類を販売しています。昨今の巣ごもり需要で、日本では酎ハイの市場が非常に大きくなっており、ビジネスが拡大している要因になっています。まだ試したことがない方は、是非試していただきたいと思います。

コカ·コーラ ボトラーズジャパンには工場が17あり、取扱店舗は約24万軒、営業・物流拠点は約350箇所あります。日本の清涼飲料自動販売機は世界でも非常に多い方で、全国210万台のうち、コカ·コーラシステムのものが約88万台、そのうちの約70万台がコカ·コーラ ボトラーズジャパンのものです(自動販売機の営業は5,000人)。
清涼飲料水業界では、1956年に日本で初めて「コカ·コーラ」が導入されて以来、様々な製品を発売しました。炭酸飲料に始まり、果汁飲料、コーヒー、お茶、最近ではミネラルウォーターも飲まれるようになり、人口減にもかかわらず、全体の市況は伸びています。

現在、日本国内にはボトラーが5社ありますが、もともとは17社ありました。しかし、市場環境に合わせ、ボトラー統合が少しずつ進み、特にこの10年で加速しました。2年前までは、コカ·コーライーストジャパン、コカ·コーラウエストという2つの大きな東西に分かれたボトラーがありましたが、20181月に統合して、コカ·コーラ ボトラーズジャパンという会社になりました。

【統合によって生じた課題①:ケイパビリティギャップ】
この統合により、急に約1兆円の企業になったわけですから、それに伴う課題も発生しました。そのひとつが、ケイパビリティギャップ(専門性の欠如)です。以前は、様々な仕事に対応するため、どのようなこともできる人が必要でした。必然的にゼネラリストタイプの人財が多くなるということになります。しかし、統合して大きな会社になり、例えば人事なら、障者雇用専門、ダイバーシティ専門、という形でかなり専門的な能力が要求されるようになったのですが、これまでのゼネラリストの人たちがすぐ専門性を持った人たちになれるわけではないということは、人事の皆さんならおわかりいただけると思います。そこで、昨年の10月に人財に特化した戦略を作りました。今日はその一部をご説明させていただきたいと思います。 

コカ·コーラ ボトラーズジャパンの社長はカリン・ドラガンです。2019年3月に着任し、新しい中期計画を作り、今まであった企業理念「ミッション・ビジョン・バリュー」をさらにブラッシュアップさせて、平易な言葉で社員みんなに理解してもらえるように再設定をしました。その中の一番大切なポイントは、「すべての人にハッピーなひとときをお届けし、価値を創造します」という「ミッション」を皆で共有したことです。それをサポートするための「ビジョン」、「バリュー」を具現化する行動の事例を作り、これを今、社員に徹底しているところです。人事としては、「バリュー」を具現化する行動推進に基づいて、採用・育成・成長・評価をするということになっています。

People Strategy : ACQUIRE(採用)
コカ·コーラ ボトラーズジャパンになってから、まだ2年しか経っていませんので、学生を含め社名が浸透していないのが現実です。そこで、コカ·コーラ ボトラーズジャパンという会社をよく知ってもらって、優秀な方にきていただく活動(Employer Branding)をしています。

1つはホームページのリニューアルです。今までは少し機械的でシンプルなものでしたが、「ARE YOU READY?」というエモーショナルなサイトに大幅に変更しました。グローバル人財にも参画してもらいたいので、グローバル人財向けの動画も導入しました。

さらに、グローバル人財獲得のために、ボストンのキャリアフォーラムに参加し、バイリンガルの学生に向け積極的にアプローチをかけています。

日本の各地域にボトラーがあった頃は他の国内のボトラーと交流し、そこで共有されたベストプラクティスを持ち帰って、より良いオペレーションに役立てていました。しかし、統合によって世界有数規模の大きなボトラーになったとき参考になるのは、海外ボトラーのやり方です。他の地域でも同じように合併したり分かれたり、様々なオペレーションの変革がずっと続いています。これが約130年続いたコカ·コーラシステムの秘訣だと思います。統合によって各ボトラーを渡り歩いている人がたくさんいて、急に大きくなって、ルーマニアからは社長が、そしてノルウェーからは副社長と、様々なところから人が集まり、彼らのやり方や海外ボトラーのやり方を教えてくれます。このように海外のベストプラクティスを持ってくるということも必要ですから、今はグローバル人財も必要になってきています。

今、コカ·コーラシステムの中から幹部がきていますが、その方たちはやり方等を知っているものの日本語が上手に話せるわけではありません。もともといる社員はどちらかというとドメスティック人財なので、その間に入る人財が必要になります。そのために、即戦力になる人の中途採用も積極的に行っております。

People Strategy : DEVELOP(育成)
育成においては、「リーダーシップ」「基礎」「ファンクション」の3つのプログラムを実施しています。「リーダーシップ」では、部長・課長、女性やリーダー候補への研修や新しく選抜研修を導入しています。「基礎」では、日本の場合はキャリア研修が非常に有効だと思っており、新入社員研修から始まり、30代、40代、50代それぞれのタイミングで全員にキャリア研修を実施し、「ナレッジモール」というe-ラーニングを全社員が受けられるようにしています。もうひとつ新しく導入したのは英語の研修です。「ファンクション」は、いわゆる事業本部のことで、各事業本部がそれぞれに持っている研修部門で独自のテクニカルな研修を実施しています。

また今年、「コカ·コーラ ユニバーシティ ジャパン(Coca-Cola University Japan)」が設立されました。これは我々がメインで運営しているのですが、他のボトラーや日本コカ·コーラにも参加していただき、横のつながり作りも含め支援していただいています。

本社でも行っているプログラムにおいて、その一部を「コカ·コーラユニバーシティ ジャパン」に移植しています。これは、次世代の経営者育成トレーニングで、3つのグレードからなっています。若手の一般職、課長クラス、部長クラスを対象に、将来の幹部を育てていくプログラムで、特に「リーダーシップ」「イノベーション」「グローバルマインドセット」「戦略的思考力」「自己啓発力」の5つに注力しています。事前アセスメントを実施し、1年ほど勉強してもらって、事後アセスメントを実施。それから研修を実施するというイメージです。今はオンラインで実施せざるを得ませんが、特に若手は海外研修等もありますので、早くコロナ禍が沈静化し、来年には当初の予定通り実施できればと思っています。 

次は英語です。先ほど言いました通り、今までは英語が必要ではありませんでしたから、ほとんどの社員は英語ができません。しかしグローバルなボトラーになった時、海外のボトラーからの知見もどんどん取り入れていかなければ、様々なチャレンジを克服できませんので、とにかく英語の能力を身につけろという社長命令がくだりました。そこで「グローバル・イングリッシュ・トランスフォーメーション(GET)」という英語研修プログラムを立ち上げ、まずは20代と30代の一部若手社員から始めています。オンラインでレベルをチェックし、TOIECスコアが500点以上の方には、約一年間の英語集中トレーニングを実施してスコアを150点伸ばすことを目標にしています。

People Strategy : GROW(成長)
キャリアアップもひとつの大きな課題です。今は各事業本部に「PDFPeople Development forum)」、つまり人財育成委員会が設置されていて、9ボックスにあてはめてそれぞれどう育成するのかを年に1回、人事のビジネスパートナーが事務局となって話し合っています。これは23年おこなっていますが、今年からは全社版として各事業本部から選抜された人財を将来の会社の社長にするためにどういうふうに育成するかについてディスカッションをしています。 

例えばボストンからバイリンガルの人財を採用しても、自分が成長できるキャリアパスを、直ぐ明確に提示できなければ優秀な人であれば辞めてしまいます。1970年代・80年代、私が新入社員だった頃は、明確なキャリアバスがなくてもどんどんビジネスが拡大していましたので、若手にもチャンスや修羅場が山のようにありましたが、今はそういう状況にはありません。様々な修羅場を用意して、そういう経験ができるような環境を作らないといけないというふうに思っています。特に若手は「Fresh Minds Program」として、トレーニー制度のところで海外勤務の経験を積ませたり、社内公募で早くから管理職のポジションにチャレンジできるようにしています。それに伴ってプログラムを変更することもありますし、30歳前に管理職になれる最初のモデルをつくっていこうとしています。これは事業部ごとにカスタムメイドをする必要がありますので、現在作り込んでいるところです。 

また、これまではゼネラリストが多かったので、専門職のキャリアパスがありませんでした。技術者がいる会社であれば専門職のための制度があるかもしれませんが、我々にはそれがなかったので、伏線的なキャリアパスも必要だろうと考えています。これまではマネージャーポジションのキャリアパスしか用意していなかったので、ここでも現在スペシャリストを育成するための制度を準備しているところです。

【統合によって生じた課題②:カルチャーギャップ】
2つ目の課題はカルチャーギャップです。統合によってコカ·コーライーストジャパン、コカ·コーラウエストの文化だけでなく、トップに海外からグローバル人財がきたことで、グローバルなボトラー文化も加わりました。また、中途入社の方もいますので、様々なカルチャーが急に集まってきた形になっています。このギャップを解決するためには、「対立→対応→適応→融合」(海野素央著「企業合併と異文化」を参考に当社の状況をイメージ)というプロセスを作っていく必要があると考えています。

今は「対応」と「適応」の間にいると思っていますが、コロナ禍において共通の課題等も出てきていますので、それが少しでも「融合」に向かういい圧力になればと思っています。「一体感の醸成」がひとつのテーマです。

People Strategy : Working Environment(働く環境の整備)
「働く環境」も「People Strategy」 のひとつに位置づけています。有名なマズローの5つの欲求をコカ·コーラボトラーズ ジャパンの社員用にしたものを作りました。会社としては最終的には社員ひとりひとりが「accountability」と「責任感」、「オーナーシップ」を持って、会社の一員になってほしいと思っています。社員もそうなりたいと考えていると思いますが、その前に給料や評価、キャリアなどを通して達成感や成長実感を得たいという部分があると思います。さらに、一番ベーシックなところとして、安心・快適・楽しさという、ややもすると人財戦略の中で軽視されがちなところがしっかりできていなければならないと私は思っていますので、あえて「働く環境の整備」を掲げて取り組んでいるわけです。 

<働く環境の整備:従業員とのコミュニケーション向上>
働く環境を整備するために、最も課題となるのは、従業員とのコミュニケーションだと思います。以前は社内報を配ったりしていましたが、会社が大きくなりましたので、今は社内イントラネット等を活用して、各自が能動的に情報をとりにいく方法にかえました。また、社長は社内ブログで社員とコミュニケーションを図っています。また、物理的なコミュニケーションも必要ですから、日本全国10ヶ所をまわって、のべ2,000人規模のタウンホールを年に2回開催しています。今年はコロナ禍における感染防止対策としてオンラインによる開催に変わりましたが、これからもタウンホールは続けていきます。 

<働く環境の整備:Sawayaka Style導入>
さらに個性や前向きな考え方を歓迎・尊重することで、互いに気持ちよく仕事ができる環境づくりを進めるため、「Sawayaka Style」を導入しました。「Sawayaka Style」は①カジュアルウエアの導入(ジーパンもOK)、②上下関係を強調する「~部長」「~課長」の「さん」付けへの変更、③Thank youバッジ(何かちょっとしたことをしてくれた人に、「ありがとう」のバッジのアイコンがシステム上で贈られる)の導入の総称です。 

<働く環境の整備:ダイバーシティ推進>
ダイバーシティの取り組みとしては、女性のリーダー研修実施や、様々なイベント(LGBTイベント等)へ参加しています。お子さんが生まれたお母さんには「ママゾン」ということで、アマゾンのギフトカードをプレゼントし、お父さんには、「パパエプロン」を贈って配偶者特別有給の3日間、そのエプロンを使って家事をしてもらうことを推奨しています。これらの活動はメディアにも取り上げていただき評価されており、2019年から2年連続で「準なでしこ銘柄」に選定いただき、2020年には経済産業省が実施する「新・ダイバーシティ100選」にも選定されています。

<働く環境の整備:より柔軟に!より使いやすく!>
当社はコロナ禍以前から在宅勤務を推奨していました。特にオリンピック開催に向けて毎月1週間の在宅勤務を去年の7月から始めていましたので、今回在宅勤務をしなければならなくなった時にも対応は比較的スムーズでした。

サテライトオフィスもあちこちにあります。フレックス、直行直帰、時間単位有給、ボランティア休暇などの制度もありましたので、コロナ禍においての感染拡大防止措置へ移行するときに非常に良かったと思っています。

<働く環境の整備:IT導入による業務効率化促進>
2万人弱の7割くらいが現場の社員であるため、これまではイントラネットをいつでも見られる状況ではありませんでした。そこで、昨年末にスマートフォンを約1万7千人の当社およびグループ社員全員に配布しました。これで様々なことが簡素化されましたが、人事的には様々なコミュニケーションがしやすくなり、後のコロナ禍でもすごく助かりました。

【新しい働き方(ウィズコロナ)に向けた取り組み】
最初は人事も在宅勤務を推奨していましたが、普及度合いは高くありませんでした。今は、原則在宅勤務になっていますので、在宅勤務ができる人は、可能な限り在宅勤務を行なっています。今は週2回が出社の上限になっていますが、アフターコロナも同じように続けていくつもりです。フレックスもコアタイムのないスーパーフレックスに変更し、基本直行直帰で可能な限りweb商談やweb会議を実施しています。

また、誰もいないオフィスの意味が今問われていて、六本木・赤坂・新宿にある本社のうち、10月から赤坂オフィスを閉めて2拠点にする予定です。もちろん、フリーアドレスです。さらに今後サテライトオフィスも拡充しようとしています。 

現場の社員が多いので、マスクや消毒液、熱中症対策として、特別なマスクの配布もしています。それから社員のメンタル面でのサポートとして、健康増進室にホットラインを設け、社内SNSで注意喚起をしています。また、自転車通勤はもともと制度としてありましたが、東京エリアは利用者がそう多くありませんでした。そこで、駐輪場費用の補助を導入し、積極的に密な通勤ラッシュを避けるよう、健康増進も兼ねて推進しているところです。また、社員が運動不足にならないように、企業内ラグビー部の選手がストレッチやトレーニングの動画を作成して発信しています。 

先ほど社員の意識調査を毎年行っていると言いましたが、今年はコロナ禍の影響で我々も予測しないようなことが起こっているのではないかと思い、頻度を上げたパルスサーベイに変更しました。質問の数を減らして少し簡単にして、3ヶ月に1回くらいのペースで社員の状況を知ろうと思っています。すでに1回目は終了していますが、コメントにもいろいろ入れてもらって、不安等を聞いています。特に直行直帰や在宅勤務でなんとなくコミュニケーション不足を感じているという意見が多くありました。もともとコミュニケーションを強化していかなければと思っていたのですが、さらにそれを強化していかなければならないということが、サーベイの結果に表れていました。それから社長にならって、役員もブログを立ち上げ、どんどんコミュニケーションをとっていこうとしています。タウンホールミーティングもオンラインで実施しています。オンラインなら日本中に散らばっている人が参加できるため、頻度も上げられますし、オンラインの良さを活用してコミュニケーションを高めていこうというのがひとつのアクションです。 

もうひとつ、社内イントラネットを使った『絆リレー』の配信をおこなっています。「私たちはこういう仕事をしています」「今のコロナ禍において職場はこういう状況でこういう制約があるけれども、みんなで力を合わせて頑張っています」というようなメッセージをリレーで展開していくことで、一体感醸成に取り組んでいます。

社外的には「Together! CCBJI」というメッセージを発信したり、ソーシャルディスタンスを表した「コカ·コーラ」の特別なブランドロゴを活用し、離れることでつながる絆ということで、課題共有をして頑張っていきましょう、と伝えています。 

以上

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