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第1回:強烈な志(こころざし)があって、はじめて「現場の実行」が実現する

橋場 剛 橋場 剛

ビジネスコーチの橋場 剛です。

 先日、不動産活用・再生事業を手掛ける某社創業社長のH氏に
  お会いしました。
 1999年に創業され、わずか8年後の2007年に東京証券取引所第一部に
  上場された、まだ50代前半の実にパワフルな経営者です。
  非常に人間的な魅力溢れる方でした。

 お会いしたきっかけは、今年3月に六本木ヒルズで開催した
 私のリーダーセミナーにH社長が受講者の一人として参加してくださった
 ことに加えて、ほぼ同じ時期にH社長の会社を通じてプライベートで
 私が不動産を購入したことでした。

 公私にわたってお世話になったこともあり、
 ぜひもう一度直接お会いして御礼をお伝えしたいと思い、
 H社長を訪ねました。

 約2時間半近く、話題は経営から事業開発・組織論・人材育成まで
 多岐にわたりましたが、その中で1つ、脳天から
 ガツンとハンマーで叩かれたような衝撃を受けた言葉がありました。

 それはH社長が師と仰ぐ京セラ創業者で現最高顧問である稲盛和夫氏から
 H社長自身がかけられたというある言葉でした。

 H社長がまだ創業数年目の頃、稲盛氏やその他多くの経営者と共に
 勉強会の北海道ツアーに出かけた時、
 H社長がたまたま稲盛氏の隣にいた際におもむろに

 「あなたの会社の経常利益率は?」

 と稲盛氏に聞かれたので

 「18%です」
 
 と答えると

 「ああ、なかなか優秀だね。で、売上高は?」

 と聞かれたので

 「1億8,000万円」

 とH社長は答えたそうです。
 
 「あ、そう。これから塾で学んだことをきちんと実践すれば、
  あなたはそんなところでいつまでもウロウロしてないから。
  がんばってください」

 と声をかけられたとのこと。

 ”そんなところでいつまでもウロウロしてないから”

 ”そんなところ”・・・
 ”ウロウロ”・・・

 この言葉は私にとってかなりショッキングでした。

 稲盛氏とH社長の会話はそこで終わったそうですが、
 ”そんなところ”の真意はおそらく
 「もっともっと社会に役立つことを考え、真摯な姿勢で実践して、
  世間の役に立つ企業になりなさい。あなたならできますよ」
 という厳しいながらも実に愛情あふれるメッセージだったのではないかと
 この言葉を聞いた瞬間に私は推察しました。

 その頃から、H社長は
 「お客様の要望にこたえるとはどういうことなのか?」
 「社会に貢献するとはどういうことなのか?」
 「社員を守るとはどういうことのなのか?」
 といったことを真剣に考え始めたそうです。

 本当にすごいのはこのあとのH社長の行動ですが、
 H社長はその後わずか5年で売上50億円を実現してしまいました。
 5年前は売上1億8,000万円です。

 その裏には、毎朝7時から夜中の24時まで
 率先して懸命に仕事に打ち込まれたことなど、
 人生を賭けた死に物狂いの地道な御努力の積み重ねがあったことも
 お聞きしました。

 短期間でそれだけ躍進できた秘訣を尋ねた時に
 H社長から発せられた言葉が
 
 「世の中の役に立つ会社になる」
 「社員を幸せにする」
 「何のために生きるかを考え抜く」

 といった根源的なメッセージでした。

 そして中でも印象的で、H社長から繰り返し
 発せられた言葉が
 
 「すぐやる、必ずやる、できるまでやる」

 というフレーズです。

 H社長からは、そのあと文字通りゼロから始めた会社を
 どのようにして大きく成長させてきたかについて
 苦労話も含めて時系列に聞かせていただいたのですが、
 詳細はここでは割愛します。

 * * * * * * * * * * * * * * * * * * * *

 今回わたしがこのメルマガでH社長の話を紹介した理由は、
 成果を上げる企業と成果を上げられない企業の
 分かれ目がどこにあるのか?という点についてのヒントが、
 H社長の言動の中にたくさん盛り込まれていると感じたからです。

 このメルマガ読者の皆さんの中には、H社長の歩みを聞いて
 「それはかなり特別なケースで、一般の人にはあまり参考にならないね」
 などと思われた方もいっしゃるかもしれません。

 しかしながら、どんなに優れた商品やサービスが開発されても、
 また、どんなに優秀な人材を採用したとしても、
 それ以前に社会にとってどんな役に立つ存在になりたいか、
 どんな価値を提供したいのか、といった部分、つまり
 「なにがなんでもそれで社会に貢献するんだ!」といった
 「強烈な志」がなければ、H社長のような怒濤のような
 「実行力」も生まれないのではないか、
 そして、社員のみなさんもキラキラと目を輝かせて
 仕事に打ち込むことはなかったのではないか、
 そのようなことを改めて感じました。

 本コラムのタイトルは<現場の「実行」を支援する>となっていますが、
 いまビジネスコーチ社が焦点を当てているのが
 この「実行」という部分です。

 H社長の場合は稲盛氏からの言葉に触発されて、
 その言葉をご自分なりにしっかり解釈・吸収されて
 夢に向かって愚直に「実行」し続けてこられたのだと思いますが、
 現実では、H社長のようなエネルギッシュに行動を起こせる人は
 ごくごくわずかではないかと思います。

 しかしながら、企業が生き残れるか、つぶれるか、
 その生死を分ける要素があるとすれば、
 それは「いかに実行できるか」という点にあります。
 
 私たちの新しいホームページには
 一番うえに「現場の実行を支援するビジネスコーチ」
 と記しました。

 これは最後に企業の業績を決定づけるのが
 「実行」であり、いかに「よりよい実行」ができるかが、
 成果を上げるうえでのポイントとなることを
 簡潔に示したいと考えたからです。

 世の中には成果にこだわり過ぎるあまり、
 会社の雰囲気がギスギスしてしまい、
 社員のメンタルヘルスに支障をきたしてしまっている会社もあります。

 表向きには(財務諸表上では)右肩上がりの成長曲線を描いていても
 社内的にはボロボロになっている会社も少なくありません。

 こうした会社は短期的な業績が良かったとしても
 決して長続きはしないものです。

 どうすれば組織の目標に向かって社員が一体感を保ち、
 かつ、高い業績を上げ続けられるのか?

 こうした問いに答えるための考え方やヒントを
 このメルマガのコラムを通じて皆さんに発信したいと思いますし、
 皆さんと共に考えていきたいと思います。

 次回の私のコラムでは、ビジネスコーチ社が新たに提唱する
 「メタ エクセキューション」という新しい考え方について
 ご紹介したいと思います(10月掲載予定)。

 

執筆者プロフィール
橋場 剛(はしば ごう)

ビジネスコーチ株式会社 専務取締役
BCS認定プロフェッショナルビジネスコーチ

アクセンチュア株式会社にて主に大手ハイテク企業に対するコンサルティング業務に携わる。同社マネジャー及び企業経営を経て、当社設立に参画。2010年1月より現職。
大手総合電機メーカーにおけるWeb受注納期回答システムの導入支援、開発購買領域の業務設計・システム化要件定義を実施し、大手企業の業務効率向上を実現する。大企業へのコンサルティング業務の経験を活かし、経営者、マネージャーら50名以上に対してコーチングを実施し、ビジョンの明確化、業績の向上に寄与する。
著書に『優れたリーダーに変わる たった1つの行動』(中経出版)、『ダイエットに成功する人が会社を活性化できるワケ』(扶桑社)がある。

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