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第48回:次世代エグゼクティブをコーチする

橋場 剛 橋場 剛

弊社は来年2015年4月に創業10周年を迎えますが、
数か月前から、改めてビジネスコーチ株式会社はどのようなお客様に対して
どのような価値を提供する会社であるかについて
繰り返し社内で議論を重ねてきました。

”ビジネスのプロフェッショナルが次世代エグゼクティブをコーチする”

一連の議論を通じて出てきた核になるフレーズの1つがこれでした。

主語の「ビジネスのプロフェッショナル」とは、 世界最高レベルのエグゼクティブ・コーチングメソッドを修得し、 かつ、豊富なリーダー経験と高いビジネススキルを持つ ビジネスプロフェッショナルが弊社のコーチ陣であることを 意味しています。
ビジネスコーチ株式会社には正社員で常勤のビジネスコーチ陣に加え、 社長経験者など優れたマネジメント経験を持ったパートナーの方々が 多数在籍しています。

また上記フレーズの目的語になっている「次世代エグゼクティブ」とは、 いわゆる「現在(現役)のエグゼクティブ」ではない、 これからエグゼクティブになっていく方々を指しており、 年齢で言えば30代後半から40代前半、 役職で言えば、大企業における部課長クラスの方々を意味しています。

いま現在、私は13人の方への エグゼクティブコーチングを実施している最中ですが、 13人中10名がちょうど上記の「次世代エグゼクティブ」に 該当する方々です。
残りの3名は「現エグゼクティブ」です。

次世代エグゼクティブへのコーチングでは毎回、様々なことに 気づかされますが、次世代エグゼクティブ層にはまったく通用しない コーチングの前提・アプローチが3つあります。

それは

  • 「答えは相手(次世代エグゼクティブ)の中にある」という思い込み
  • 質問のみを行い、アドバイスを避けるコーチング
  • マニュアル的で、かつ、画一的なコーチング

特に大企業においては次世代エグゼクティブの多くは、 プレーヤーとして優秀だった方が昇進して 突然チームをマネジメントせざるを得ない環境に置かれるケースが多く、 厳しい競争環境下で、待ったなしで成果を上げることをミッションとして 背負わされた方々たちばかりです。

次世代エグゼクティブの方々に、 「あなたにとって優れたリーダーとはどんなリーダーですか?」
「リーダーとしてあなたはどんな行動をすべきでしょうか?」
などと質問したところで、答えを持っていないケースの方が はるかに多いのが実情です。
むしろその質問に対する答えが分からないからこそ 企業は貴重な時間とお金を投資してエグゼクティブコーチを雇っています。

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話は変わりますが、最近私はヴォイストレーニングを受けはじめました。
理由は、ビジネスコーチという「声」を戦う武器の1つにしている者として、 武器に磨きをかけることが コーチングの質を高めることにつながると思ったからなのですが、 実はもう1つ「裏」の目的を持って臨んでいます。

それは、 「ユーザー体験をする」「お客様としての体験をする」 ということです。
日頃から誰かをコーチする機会には恵まれているのですが、 反対に誰かにコーチされる機会をほとんど確保できていなかったという 反省に基づくものでもあります。

ヴォイストレーニングはトレーナーと受講生とがマンツーマンで 1回30分程度、1~2週間に1回程度実施するものであり、 私たちが実施するエグゼクティブコーチングと 実施形式・実施スタイルの点で多くの共通点があります。
いわば「声のコーチング」です。

初回のレッスンの際、担当講師の方からこんな質問を投げ掛けられました。

●(質問) 「喉に負担をかけずに大きな声を出すためには、 どうすればよいと思いますか?」

メルマガ読者の皆さんなら、どのように答えるでしょうか。
私は恥ずかしながら、まったくアイデアが思い浮かばず 何も答えることができませんでした。
この質問のあとにもいくつかの質問が担当講師から投げ掛けられたのですが、 私は「う~ん、何でしょうかね、ちょっと分からないです・・・」などと 返答に詰まるばかりでした。
それと同時に感じたのは、コーチングにおいて コーチから質問だけ繰り返されることのしんどさでした。
これは実に意外な発見であり、新鮮な感覚でした。

いくつかの質問が投げ掛けられたあと、 私は担当講師から呼吸法・高音と低音の使い分け・滑舌をよくするコツ などについてしばらくの間ティーチングを受けました。

発声についての基本理論を理解したあとに声を出して実践してみると、 はじめよりも少ない力で大きな声がすぐに出せるようになり、 ごくごく短時間の間でささやかな感動体験を味わうことができました。

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話を元に戻しますが、 エグゼクティブコーチングを受けるエグゼクティブたちも 変革する対象が「声」ではなく 「経営」「マネジメント」「リーダーシップ」に置き換わっただけで、 コーチに期待することは私が受講中のヴォイストレーニングと 同じなのではないかと強く感じました。

つまり、これからエグゼクティブになる 「次世代エグゼクティブ」の方々が真に望んでいるのは、 質問に終始するコーチングではなく、 時にはコーチ自身の成功体験や失敗体験を聴かせてもらったり、 コーチ自身の経験からくるアドバイスをもらったり、 効果的な上達方法を教えてもらったり、 ありとあらゆるアプローチを組み合わせたコーチングサービスを 受けることで、真の成果を実現していくことだということです。

また「次世代エグゼクティブ」が 将来、本当の意味で優れたリーダーになるためには、 経営・マネジメント・リーダーシップといったことを学ぶ以前の 視点・素養として、ぶれない哲学や自己の人生の世界観を持つことも 必要になります。

ビジネスコーチングには様々な考え方やアプローチがあってよいと 思いますが、現時点では上記のすべてを必ずしも網羅できていないという 意味において、ビジネスコーチングという手法は発展途上の「ツール」 なのかもしれません。

グローバルな観点で日本のリーダーを俯瞰してみると、 真に周囲を牽引できるリーダーがまだまだ少ないのが実情です。
潜在能力を開花させることができる次世代エグゼクティブが 数多く眠っている実情を考慮すれば、
ビジネスコーチングが果たすべき役割も決して少なくないのではないかと 考えています。

ビジネスコーチ株式会社が提供する「次世代エグゼクティブ」を 「コーチする」活動が、将来の日本のエグゼクティブのプレゼンスと リーダーシップを飛躍的に高めることを楽しみにしながら、 きょうも目の前にいるたった1人の「次世代エグゼクティブ」と対峙し、 成果にこだわるダイアログ(対話)を愚直かつ真摯に積み重ねていきたいと 思います。

執筆者プロフィール
橋場 剛(はしば ごう)

ビジネスコーチ株式会社 専務取締役
BCS認定プロフェッショナルビジネスコーチ

アクセンチュア株式会社にて主に大手ハイテク企業に対するコンサルティング業務に携わる。同社マネジャー及び企業経営を経て、当社設立に参画。2010年1月より現職。
大手総合電機メーカーにおけるWeb受注納期回答システムの導入支援、開発購買領域の業務設計・システム化要件定義を実施し、大手企業の業務効率向上を実現する。大企業へのコンサルティング業務の経験を活かし、経営者、マネージャーら50名以上に対してコーチングを実施し、ビジョンの明確化、業績の向上に寄与する。
著書に『優れたリーダーに変わる たった1つの行動』(中経出版)、『ダイエットに成功する人が会社を活性化できるワケ』(扶桑社)がある。

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