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ビジネス成長の決め手!「黒字社員」の増やし方
第8回:社員版「できる仲間の集め方」(2)

ビジネスコーチ(株) 代表取締役 細川 馨 ビジネスコーチ(株) 代表取締役 細川 馨

 前回に続き、社員版「できる仲間」=「黒字社員」の集め方、増やし方についてです。今月、日経BP社から発行される拙著「できる仲間の方集め方」に、より詳しい実践的な内容を載せていますが、本連載では、そのエッセンスをお伝えします。

モチベーション×スキルで能力を把握

 黒字社員を増やすには、既存の社員が黒字社員になっていくように育てなくてはなりません。そのために、まず必要なのが、社員の能力をきちんと把握することです。

 能力を計る尺度として有用なのが、モチベーションとスキルです。

 モチベーションが高い社員は、成果志向で、業務に自発的に取り組みます。また、失敗を恐れず、常に前進するチャレンジ精神を持っていて、あまり得意でない業務でも前向きに取り組みます。

 スキルには2通りあります。専門知識や技能などのハードスキルと、コミュニケーションや問題解決、リーダーシップ、ファシリテーションなどの能力であるソフトスキルの2つです。ハードスキルは、体系的な基準があり、点数化しやすい。一方のソフトスキルは、ヒューマンスキルともいい、対人関係の技術なので、点数化や可視化が難しくなります。見落とされがちでもあり、注意したいところです。

 スキルが高い社員は、コミュニケーション能力が高く、専門的な業務知識も持っています。そして、アイデアを形にでき、業務の正確性も高い。モチベーションもスキルも高ければ、黒字社員へと成長することが大いに期待できます。

能力別に最適な育て方を考える

 モチベーションを横軸、スキルを縦軸にとった「人材分布図」というツールがあります。右に行くほどモチベーションが高く、上に行くほどスキルが高いことになります。右上の「モチベーションもスキルも高い」領域を「第1象限」、右下の「モチベーションは高いがスキルは低い」領域を「第2象限」、左上の「モチベーションは低いがスキルは高い」領域を「第3象限」、左下の「モチベーションもスキルも低い」領域を「第4象限」とします。

 どの象限に位置するかで、社員の能力を把握し、能力別に最適な育て方を考えることができます。各象限に位置する社員の特徴と、そうした社員に適した育て方について、少し具体的にみていきましょう。

 まず第1象限の社員。この人たちが、まさに黒字社員です。新規事業の立ち上げ、新商品の開発、顧客開拓など、企業の成長に欠かせない重要な戦略の立案・実行をはじめ、難易度の高い仕事を与え続けるようにします。

 第1象限の人たちは、能力が高いこともあり、プライドも高い。そのため、「唯我独尊」「生意気」などと見られることもあり、がんじがらめにすると辞めてしまうかもしれません。辞めさせてはなりませんから、ある程度の自由と権限を与えることが必要です。ただし、放置してはいけません。増長してしまうかもしれないからです。そこで必要となるのが、コーチングです。他のどの象限の社員よりも、コーチングによって信頼関係を強くし、辞めさせないようにすることが大切です。

黒字社員にこそコーチングを

 第2象限の社員、モチベーションは高いけれどもスキルは低いというのは、まさに新人の特徴です。大学等新卒者である新社会人と、その企業にとっては新人である中途入社者の2タイプに分けられますが、中小企業では後者のみということも多いでしょう。後者であれば、ソフトスキルの高さは、ある程度は期待できるかもしれません。

 新人は、とにかく実務トレーニングで鍛えます。新卒者であれば、特に事細かに教えます。ただし、一度にたくさん教えてはダメです。一つずつ完成させながら鍛えていきます。また、口頭だけで教えるのもダメです。例えば、ナレッジブックとしてまとめた内容を事前に読ませてから1カ月、実務トレーニングを実施します。さらに続けてOJTを実施することで、早期に戦力化できます。このように教育していくことで、新人を第1象限の黒字社員へと成長させることも可能です。

 第3象限は、主にベテラン社員です。年齢とともに高いモチベーションの維持が難しくなります。地位が上がらないことで、モチベーションが上がらないとことも少なくありません。モチベーションが上がらないと、思考の枠が広がらなくなり、新しいことにチャレンジしなくなってしまいます。こうした人には、ルーチンワークを任せるようにします。スキルの高さを生かして、他の人が立ち上げた新規事業の継続的な管理を任せるのもいいでしょう。

 第4象限は、いわゆる問題の多い社員です。目的意識が低く、物事の優先順位をつけられません。こうした人には、毎日、明確な指示命令を与え、それができたかどうか確認させ、報告させるようにします。何らかの問題があって第4象限に位置しているのであれば、その問題を解決できるようコーチングすることで、モチベーションを上げ、第2象限にもっていくことも可能でしょう。

 各象限の社員のうち、最もコーチングすべきは、実は第1象限の黒字社員です。例えば、全社員の2割に当たる第1象限の黒字社員が、売上全体の8割を生み出しているとしましょう。この人たちに辞められては、企業にとって大きな打撃となります。

 コーチングによって、能力の高い黒字社員たちとの信頼関係を強くするとともに、突き抜けるくらいに成長させてあげることが、企業としての効率的かつ効果的な成長戦略となるのです。

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