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第77回:「報連相」を改革する3つの切り口

安室 元博 安室 元博

あなたの組織では、「報連相」が機能しているでしょうか?

多くのリーダーから、社内の「報連相」に対する不満の声をお聞きします。「報連相」はビジネスの基本と言われますが、満足のいく機能をしているケースは決して多くないように感じます。

「報連相」はコミュニケーションの一場面ではなく、組織が成果を出す上で欠かせない“血流”のようなものです。「報連相」を改革することは、まさに組織力を上げることにつながります。

今回は「報連相を改革する3つの切り口」をご紹介します。

改革の切り口①主体と対象を再定義する
従来の「報連相」=部下が上司のために行う(一方通行)
これからの「報連相」=まず上司が部下のために行い、部下が上司のために行う(双方向)

先日、私が講師を務めさせていただいたセミナーでも「報連相」の話題になり、参加されていた経営者の方から、次のような相談を受けました。

「うちの社員は『報連相』ができないので困っているんですよ。一般社員だけでなく部長クラスまでできないので、本当に腹が立ちます!」

詳しく話を聞くと、以前から「報連相」に問題があると思っていたため、社員を何度も研修に行かせたり、コンサルタントを導入したものの、思った程の成果は出なかったとのことでした。

一方で、社員は部長クラスも含めて素直な人が多く、社内の雰囲気は決して悪いわけではないようでした。どちらかと言うと、社長が自分に対しての「報告」や「連絡」「相談」が不足していると感じ、不満を持っているように思われました。

そこで、次の質問してみました。

「社長。『報連相』は社員の側からするものですか?それとも社長の側からするものですか?」

「そんなの、社員の側からに決まっているじゃないですか!」

「御社の問題はそこですね!」

「・・・・」

「社長に対して社員から話を持ちかけるというのは、思った以上に気を使うものです。できればしたくないことの一つなんですよ。社長の部屋の扉をノックするだけでも、とても緊張するのですから。
だから、本当に『報連相』しなければならないのは、実は、社長からなんです!社長から先に声をかける。社員に歩み寄って相談を持ちかけてみることから始められたらよいと思いますよ。」

次に注意をしなければならないことは、上司が重要だと思うことを、部下が同じように重要だと思うかというと、必ずしもそうではないということです。反対もまた然りです。部下が重要だと思って報告や相談しても、上司がすでに知っていたり、重要だと思わないことであった場合に「そんなことはいちいち報告しなくてもいい!」と言ってしまうのはそのせいです。

どの組織にも「立場の違いによる認識のギャップ」が必ず存在します。

改革の切り口② 上司は聴き上手になる

人間は、自分の興味と関心のある事柄についての話は、上手に聴くことができます。
しかし、そうでない話を聴くことはとても苦手です。
話の本質や話し手の意図することを聴き出すより、自分が聴きたいこと、次に話すことに思考を向けがちです。つまり、人の話を上手に聴けません。さらに部下が話上手とは限りません。
そのため、「報連相」を機能させるうえで、上司が聴くスキルを身につけることはとても重要です。それは、「報連相」の場面だけでなく、普段の関わりの中で、話しやすい関係や雰囲気をつくることです。そして、話を聴くときは、話を途中で遮ったり勝手に要約したりせずに最後まで聴くことです。これは容易ではありません。忍耐が求められます。しかし、この積み重ねが「報連相」を機能させる基盤となるのです。

改革の切り口③ ツール(情報共有化シート)を活用する

「報連相」はコミュニケーションの問題と片付けることは出来ません。上司と部下の個々の改善だけでは足りません。組織力として「報連相」の質を上げていくためには、ツール「情報共有化シート」を上手く活用することです。

「情報共有化シート」は、極めてシンプルな5つの質問で構成されています。

情報共有化の5つの質問
1.うまくいったことは何か?
2.うまくいった要因は何か?
3.うまくいかなかったことは何か?
4.うまくいかなかった原因は何か?
5.次の一手は何か?

週次または月次で各自に答えてもらい、提出、発表をしてもらいます。このワークを定期的に行いましょう。シンプルな質問に対する各自の回答を共有することにより、自分以外のメンバーの状況がよく分かるようになります。そして、うまくいったことは成功事例、うまくいかなったことは気をつける事例となり、自分にとっても有益な情報になります。
つまり、「情報共有化シート」の活用により、情報が循環することで相互理解が促進されるのです。そして、協力体制が強化され組織力がアップしていきます。さらに、作成する本人の自己の振り返りが習慣化され、成長が加速化します。

今回ご紹介した「報連相」を改革する3つの切り口 ①主体と対象を再定義する ②上司は聴き上手になる ③ツール(情報共有化シート)を活用する を実践するだけで、「報連相」が機能する基盤が整います。そして、繰り返すことで「報連相」による組織力強化が実現します。

ビジネスコーチ社では、この「報連相」の問題を解決すべく定期的に「リーダーのための、チーム力を上げる報連相セミナー」を開催しています。
セミナーでは対話や体験ワークを通じて、このテーマを掘り下げています。
関心をお持ちの皆さまのご参加をお待ちしております。

<関連セミナーのご案内>
「リーダーのための、チーム力を上げる報連相」
2016年7月21日(木)、 9月14日(水)開催
詳細はこちらから http://www.businesscoach.co.jp/service/seminar/detail/150205.html

執筆者プロフィール
安室 元博(やすむろ もとひろ)

ビジネスコーチ株式会社 パートナーエグゼクティブコーチ
株式会社プロフェッショナルパートナー 代表取締役
BCS認定プロフェッショナルビジネスコーチ

1989年、青山学院大学文学部卒業
株式会社横浜そごう入社。12年間婦人服売場のマネジメントに従事。
2000年にそごうが民事再生法を申請し事実上倒産。直後に人事部へ異動。
その後経営コンサルタントに転身し、国内大手コンサルティング会社にて主に組織活性化、人材育成を担当。
2011年プロフェッショナルパートナー設立。ビジネスコーチ株式会社パートナーエグゼクティブコーチ。

経営コンサルタントとして、300社1,000の組織の改革に関与、5,000人の教育研修を実施。
ビジネスコーチして独立後は、独自の経営者コーチングメソッドを開発し、中小企業経営者に提供。その結果、クライアントの86.7%がわずか10ヶ月で過去最高の売上利益を記録し今も更新中。
その他、ビジネスパーソンに向けた各種コーチングセミナー(ビジネスコーチ社主催)の講師を務める。

メール講座(メルマガ)「稼ぐ組織のつくり方7つのステップ」
http://pro-partner.jp/mail_lp/
ブログ「高収益経営を実践するヒント」http://pro-partner.jp/
ブログ「稼ぐ組織をつくる方法」http://ameblo.jp/emyas1125/

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