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昇進・昇格に関する社員意識調査(ポジション・役職別版)~「経営陣から管理職になることを期待されている」と回答した非管理職はわずか20%。期待が正しく伝わらない背景にある課題とは~

会社・イベント情報

昇進・昇格に関する社員意識調査(ポジション・役職別版)

ビジネスコーチ株式会社は、全国の従業員数500人以上の企業に勤める20歳以上の非管理職(役職なし326人・主任82人・係長92人)500人および、管理職(課長423人・部長26人・本部長51人)500人を対象に、“昇進・昇格”に対するポジションおよび役職別の意識の差について調査しました。

本調査は2023年7月にリリースした「昇進・昇格に関する社員意識調査2023~ 一般社員の90%超が「社長になりたくない」 その真意とは? ~」のポジション・役職別版です。



■調査トピックス

「経営陣(社長・役員など)から管理職になることを期待されている」と回答した非管理職はわずか20%。管理職手前の係長でさえも30%を切る結果に

・非管理職に、キャリアアップ・昇進の意向や、経営陣からの期待について聞いたところ、「経営陣から管理職になることを期待されて
 いる」と回答した人は、20%という結果となった

・非管理職を役職別に見ると、役職なしは16%、主任は25%、係長は29%となった

・「経営陣(社長・役員など)から社長になることを期待されている」と回答した非管理職は5%、管理職は12%となった

・非管理職に比べ上層部との関わりがより増える管理職を役職別に見ると、課長8%、部長26%、本部長45%となり、課長と部長の差
 および部長と本部長の差はそれぞれ20%ほどあった

「社長志向(社長になりたいと考える気持ち)を高めること」について、非管理職の1位は「報酬やインセンティブ(26%)に対し、管理職の1位は「仕事のやりがい・達成感(31%)」

・非管理職が考える「管理職志向を高めること」について役職別に見た場合、「特になし」という回答を除くと、1位は、役職なし「仕事
 のやりがい・達成感(35%)、主任・係長は「報酬やインセンティブ」であったが、2位は、役職なし「報酬やインセンティブ(34%)、主任「会社やメンバーとの信頼関係(32%)、係長「会社からの評価や期待(35%)」

・非管理職が考える「社長志向を高めること」について役職別に見た場合、1位は、役職なし・主任・係長ともに「報酬やインセンティブ(順に25%・30%・28%)」、2位は役職なしおよび係長が「仕事のやりがい・達成感(順に20%・19%)」、主任「自社の成長の可能性(24%)」

・管理職が考える「社長志向を高めること」について役職別に見た場合、1位は課長「仕事のやりがい・達成感(30%)」、部長および
 本部長は「報酬やインセンティブ(順に46%・35%)」、2位は課長「報酬やインセンティブ(27%)」、部長および本部長は「仕事の
 やりがい・達成感(順に42%・29%)」

「職場にロールモデル(キャリア形成上、手本としたい人物)がいる」と回答した人は非管理職/管理職ともに30%台。ポジション別に見ても50%を切る結果に

・非管理職および管理職に、職場にロールモデル(キャリア形成上、手本としたい人物)がいるかを聞いたところ、「あてはまる
 (いる)」と回答した非管理職は30%、管理職は37%だった

・役職別にみると、より上層部との関りが多い部長(42%)、本部長(41%)が他役職に比べ高い数値であったが、それでも50%を切って
 いた

社内の企業風土について、「キャリアアップを志向する(管理職や社長になりたいと考える)人が多い」と考える人は、非管理職/管理職ともに30%台

・社内でのキャリアアップを志向する(管理職や社長になりたいと考える)人が多い企業風土かを聞いたところ、「あてはまる」と回答
 した非管理職は36%、管理職は37%であり、役職が高くなるにつれてキャリアアップ志向が高まるわけではないことが分かった

・役職別に見た場合、係長のみ42%が「キャリアアップを志向する(管理職や社長になりたいと考える)人が多い」と答えたが、それ以外
 の役職については30%台だった

管理職に対するイメージについて、役職なし、主任、係長ともに多かった意見は「大変」「しんどい」「めんどくさい」。社長に対するイメージは、役職関係なくポジティブな回答が多数(自由記述)

・管理職のイメージについて、「大変」等のほかに役職なしや係長からは「ゴマスリ」「仕事をしない」といった意見が複数見られたが、
 主任からは「仕事ができる」「頼りになる」といったポジティブな意見が役職なしや係長より比較的多く見られた

・社長のイメージについて、役職関係なく「尊敬」「優しい」「統率力がある」といったポジティブな意見が多数みられた

・一方で、「現場を知らない」「偉そう」といった声も役職関係なく複数出ていた

「社長」に就くとした場合の年収について、各役職3,500万円以上を希望。部長においては希望年収 6,000万円超(平均値)

・「課長」に就くとした場合の希望年収は、役職なし/主任/係長で大きな差はなく、「1,000万円前後(平均値)」

・「部長」に就くとした場合の希望年収も役職による大きな差はなく「1,500万円前後(平均値)」


■目次

・経営陣(社長・役員など)からの管理職/社長になることへの期待(はい・いいえ) <調査トピックス①>
・管理職志向(管理職になりたいと考える気持ち)や社長志向(社長になりたいと考える気持ち)を高めること <調査トピックス②>
 ※既存設問項目からの制限回答形式
・職場に関する以下に自身の考えにあてはまるか(はい・いいえ)
 ∟ロールモデル(キャリア形成上、手本としたい人物)がいる <調査トピックス③>
 ∟社内でのキャリアアップを志向する(管理職や社長になりたいと考える)人が多い企業風土だ <調査トピックス④>
・職場の管理職/社長に対する印象・イメージ(自由回答) <調査トピックス⑤>
・管理職(課長・部長)や社長になるとした場合の希望年収 <調査トピックス⑥>
・管理職/社長になりたい(はい・いいえ)
・「管理職/社長になりたい」と思わない理由(自由回答)
・「管理職/社長になりたい」と思う理由(自由回答)
・将来的に管理職/社長になるとした場合の不安 
 ※既存設問項目からの制限回答形式
・管理職や社長に向いている人の特徴(各既存設問項目から3つまで)
・‟自身に足りている・足りていない能力・スキル・行動特性”(既存設問項目から複数回答)
・職場に関する以下に自身の考えにあてはまるか(はい・いいえ)
 ∟報酬水準に満足している
 ∟チャレンジしやすい企業風土だ
・管理職/社長になって良かったと感じたこと(自由回答)

「経営陣(社長・役員など)から管理職になることを期待されている」と回答した非管理職はわずか20.4%。管理職手前の係長でさえも30%を切る結果に

■<調査トピックス①>非管理職(役職なし326人、主任82人、係長92人、計500人)にキャリアアップ・昇進の意向や、経営陣からの期待について聞いたところ、「経営陣から管理職になることを期待されている」と回答した人は、20.4%という結果となった

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・非管理職を役職別に見ると、役職なしは16.6%、主任は25.6%、係長は29.3%であった

・近年、人的資本経営の観点から個の強みや能力にフォーカスした人材育成にシフトしつつあるなかで、上司から部下に対して「期待を
 伝える」ことが推奨されている。しかしながらこの結果を見る限り、正しく期待していることが伝わっていない、もしくはそもそも伝え
 られていないといったことが起きている可能性がある

・内閣府が実施した日本の若者意識の調査より、諸外国の若者と比べて日本は自己肯定感が低く、その要因に”自分は役に立たない”と
 感じる自己有用感の低さが関わっていることが明らかになっている。この自己肯定感の低さが改善されぬまま歳を重ねた場合、部下が
 期待
を素直に受け取れる土台作りや、上司のコミュニケーションの取り方を見直していく必要性が伺える

(内閣府「令和元年版 子供・若者白書(概要版) 特集1 日本の若者意識の現状~国際比較からみえてくるもの~より)



「社長になることへの期待」については、非管理職(役職なし326人、主任82人、係長92人、計500人)および管理職(課長423人、部長26人、本部長51人、計500人)に聞きました。

■「経営陣(社長・役員など)から社長になることを期待されている」と回答した非管理職は5.2%、管理職は12.8%となった

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・非管理職に比べ、上層部と関わる機会がより増える管理職を役職別に見ると、「社長になることを期待されている」と答えたのは、
 課長8.0%、部長26.9%、本部長45.1%となり、課長と部長の差および部長と本部長の差はそれぞれ20%ほどあった

「社長志向(社長になりたいと考える気持ち)を高めること」について、非管理職の1位は「報酬やインセンティブ(26.6%)に対し、管理職の1位は「仕事のやりがい・達成感(31.0%)」

■<調査トピックス②>非管理職(役職なし326人、主任82人、係長92人、計500人)および管理職(課長423人、部長26人、本部長51人、計500人)に、社長志向(社長になりたいと考える気持ち)を高めることは何かを聞いたところ、非管理職と管理職の回答は異なる結果に

<非管理職>
18-2非管理職.png
<管理職>
18-2管理職.png
・非管理職を役職別に見た場合の1位は、役職なし・主任・係長ともに「報酬やインセンティブ(順に25.2%・30.5%・28.3%)」

・2位は、役職なしおよび係長「仕事のやりがい・達成感(順に20.9%・19.6%)」、主任「自社の成長の可能性(24.4%)」。3位は、
 役職なし「自社の成長の可能性(19.6%)」、主任「会社からの評価や期待(23.2%)」、係長「自身の成長の可能性・会社からの評価
 や期待(16.3%)」

・管理職を役職別に見た場合の1位は、課長「仕事のやりがい・達成感(30.5%)」、部長および本部長「報酬やインセンティブ(順に
 46.2%・35.3%)」

・2位は、課長「報酬やインセンティブ(27.9%)」、部長および本部長「仕事のやりがい・達成感(順に42.3%・29.4%)」。3位は、
 課長「会社やメンバーとの信頼関係(25.1%)」、部長「自社の成長の可能性(30.8%)」、本部長「会社からの評価や期待(25.5%)」

・より社長に近い管理職になると、お金などの報酬・インセンティブに加え、仕事に対して「やりがい・達成感」をより求めるようになる
 ことがこの結果から見える



「管理職志向(管理職になりたいと考える気持ち)を高めること」については、非管理職(役職なし326人、主任82人、係長92人、計500人)に聞きました。

■「管理職志向(管理職になりたいと考える気持ち)を高めること」の1位は「報酬やインセンティブ(36.8%)」となった

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・「社長志向を高めること」と同様に、管理職志向の方でも1位は「報酬やインセンティブ」が気持ちを高める要因の1位となった

・「特になし」という回答を除くと、非管理職を役職別に見た場合の1位は、役職なし「仕事のやりがい・達成感(35.3%)、主任および
 係長「報酬やインセンティブ(順に37.8%・45.7%)」

・2位は、役職なし「報酬やインセンティブ(34.0%)、主任「会社やメンバーとの信頼関係(32.9%)、係長「会社からの評価や期待(35.9%)」。3位は、役職なし「会社やメンバーとの信頼関係(24.5%)」、主任および係長「仕事のやりがい・達成感(順に28.0%・
 32.6%)」

「職場にロールモデル(キャリア形成上、手本としたい人物)がいる」と回答した人は非管理職/管理職ともに30%台。ポジション別に見ても50%を切る結果に

■<調査トピックス③>非管理職(役職なし326人、主任82人、係長92人、計500人)および管理職(課長423人、部長26人、本部長51人、計500人)に、職場にロールモデル(キャリア形成上、手本としたい人物)がいるかを聞いたところ、「あてはまる(いる)」と回答した非管理職は30.0%、管理職は37.2%だった

8-3.png

・非管理職を役職別に見た場合、「あてはまる(いる)」と回答した方は、役職なし(29.1%)、主任(34.1%)、係長(29.3%)
 となった

・管理職を役職別に見た場合は、課長(36.4%)、部長(42.3%)、本部長(41.2%)となった

社内の企業風土について、「キャリアアップを志向する(管理職や社長になりたいと考える)人が多い」と考える人は、非管理職/管理職ともに30%台

■<調査トピックス④>非管理職(役職なし326人、主任82人、係長92人、計500人)および管理職(課長423人、部長26人、本部長51人、計500人)にキャリアアップを志向する人(管理職や社長になりたいと考える人)が社内に多いかを聞いたところ、「あてはまる(いる)」と回答した非管理職は36.6%、管理職は37.0%だった

8-4.png

・本結果より、非管理職と管理職であまり差はないことが分かった

・役職別に見た場合、係長のみ「あてはまる(いる)」と回答した人が42.4%と、40%台に乗り、他役職より高い数値となった

・キャリアアップ志向の人が多い企業風土に変えていくためには、報酬と昇進の透明性の確保をはじめ、キャリア支援プログラムの実施
 や、上司・先輩社員との対話によるキャリアビジョンの具体化など様々な手法がある。その中で各企業は、今の状況や会社が抱える
 課題に対して適切な手段をとることが重要だと考えられる

管理職に対するイメージについて、役職なし、主任、係長ともに多かった回答は「大変」「しんどい」「めんどくさい」。社長に対するイメージは、役職関係なくポジティブな回答が多数

■<調査トピックス⑤>非管理職(役職なし234人、主任61人、係長75人)に管理職に対するイメージを自由記述で聞いたところ、「大変」「しんどい」「めんどくさい」といった回答が多く、そのほか「ゴマスリ」「仕事しない」「忙しい」「サービス残業」といった回答も複数見られた

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・管理職のイメージについて、全体を通してネガティブな回答が多く見られたが、一方で、主任からは「仕事ができる」「頼りになる」と
 いった管理職に対するポジティブな意見が、役職なしや係長より比較的多く見られた



また社長に対するイメージについて、非管理職(役職なし211人、主任55人、係長69人、計335人)および管理職(課長302人、部長20人、本部長43人、計365人)に聞きました。

■<調査トピックス⑤>社長のイメージについては管理職に対するイメージに比べ、役職関係なく「尊敬」「優しい」「統率力がある」といったポジティブな回答が比較的多く見られた

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・「管理職に対するイメージ」では出てこなかった「雲の上」「遠い存在」「神」といった回答から、社長に対してはリアルな印象(実際
 に行動を共にすることで得た印象)が持ちにくい、という可能性があるが、それでも社長との接点がより多いと考えられる上層部からも
 ポジティブな回答が複数出ていた

・一方で、「現場を知らない」「偉そう」といった声も役職関係なく複数出ていた

「社長」に就くとした場合の年収について、各役職3,500万円以上を希望。部長においては希望年収 6,000万円超(平均値)

■<調査トピックス⑥>「社長職」の希望年収を、非管理職(役職なし326人、主任82人、係長92人、計500人)および管理職(課長423人、部長26人、本部長51人、計500人)に聞いたところ、 非管理職は平均「3,812万円」、管理職は平均「4,588万円」を希望すると回答した

<非管理職>
19-3非管理職.png
<管理職>
19-3管理職.png



「課長職」の希望年収、「部長職」の希望年収については下記の通りです。

□課長職

※回答者内訳:非管理職(役職なし326人、主任82人、係長92人、計500人)
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□部長職
※回答者内訳:非管理職(役職なし326人、主任82人、係長92人、計500人)、管理職(課長423人)
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・「課長」に就くとした場合の希望年収は、役職なし/主任/係長で大きな差はなく、「1,000万円前後(平均値)」という結果となった

・「部長」に就くとした場合の希望年収も役職による大きな差はなく、「1,500万円前後(平均値)」であった

・「社長」に就くとした場合の希望年収について役職別の希望を見ると、本部長の希望年収平均「5,843万円」を、部長の希望年収平均
 「6,250万円」が上回る結果となった

・日本の行政機関の一つである人事院の調査によると、500人以上の企業規模の社長の平均年収は「4,622.1万円」であり、管理職が「社長
 職」に求める年収と大きな差はないことが分かった

(人事院「民間企業における役員報酬(給与)調査(2020年)より)



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
調査トピックス以外の調査結果は、以下にまとめました。

係長の70%超が「管理職になりたくない」、 本部長の60%近くが「社長になりたくない」と回答

■昇進の意向について非管理職(役職なし326人、主任82人、係長92人、計500人)および管理職(課長423人、部長26人、本部長51人、計500人)に聞いたところ、役職が上がるにつれて昇進の意向は高まるものの、「なりたくない」と答える人の方が多い結果に

「管理職」への昇進の意向
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・非管理職全体で、「管理職になりたくない(いいえ)」と回答した人は79.6%だった

・その中でも役職なしの非管理職が、最も管理職への昇進の意向が低かったが、その理由として「大変そう」「責任ばかりが重い」「割に
 合わない」といった声が複数出ており、現管理職に対する印象が回答にも反映されているのではないかと考えられる(自由記述)

・パーソル総合研究所の就業調査でも、アジア太平洋地域(全14ヶ国)のなかでも「管理職になりたい」と考える人および「会社で出世
 したい」と考える人の割合は日本が最下位という結果が出ている

(パーソル総合研究所「アジア太平洋地域における就業意識調査(2019年)」より)

・これらの結果から、次世代リーダーや後継者の”育成”に対する関心が日本企業の中でも高まっている一方で、まず「出世したい」という
 人材が少ないことが課題として挙げられる。リーダーや候補者育成の入り口として、「社員の昇進意欲の向上」も早急に取り組むことを
 検討すべきだと考えられる


□「社長」への昇進の意向
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・非管理職/管理職共に「社長になりたい(はい)」と回答している人は10%前後(非管理職8.6%、管理職12.4%)だった

・役職別でみると、「社長になりたい(はい)」と回答した人は本部長がどの役職よりも多く、41.2%だった

・反対に「社長になりたい(はい)」と回答した人が最も少なかった(8.5%)役職は課長という結果に。この背景の一つとして、”課長と
 いう立場が非管理職と部長の板挟みになることも多い”ということがあるのではないか

・「社長になりたくない(いいえ)」と回答した人の中には、「器ではない」「能力不足」「無理」といった、”自分にはそもそも難しいの
 ではないか”のような回答が複数見られた(自由記述)



「管理職」や「社長」になりたいと回答した人の理由(自由回答)は以下の通りです。

■「管理職になりたい」理由の多くは「給料」「収入アップ」、「社長になりたい」理由は「給料」「収入」のほか「社会を動かしたい」「会社を発展させたい」が多く見られる結果に

□管理職になりたい理由
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・「給料」「収入アップ」といった回答が役職問わず非常に多く出ていた

・ここは「調査トピックス② 管理職志向を高めるために必要なもの」の結果とも結びついていると考えられる

・お金に関する回答のほかには、「組織を動かしたい」「牽引していきたい」といった、リーダーシップ / マネジメント力の発揮に
 前向きな回答も見られた



□社長になりたい理由
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・「管理職になりたい理由」と同様、お金に関する回答が多く見られたが、そのほか「管理職になりたい理由」には出てこなかった「会社
 や社会の発展」といった他者貢献 / 社会貢献を連想させるような回答が複数見られた

・そのほか、「社会的地位」や「名声」「トップ」といった回答も散見された

管理職になるとした場合の不安要素1位は、役職なし「責任の重さに耐えられるか(23.6%)」、主任「ワーク・ライフ・バランスを保てるか(30.5%)」、係長「責任の重さに耐えられるか(26.1%)」

■非管理職(役職なし326人、主任82人、係長92人、計500人)に対して管理職になるとした場合の不安要素を聞いたところ、前問の「管理職になりたくない理由」にも多く挙がっていた、「責任」や「ワーク・ライフ・バランス/心身の健康維持/自己管理」に関する部分に不安を感じる人が多かった

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・役職なしの2位は22.4%で「心身の健康を保てるか」、3位は「ワーク・ライフ・バランスを保てるか」「リーダーシップを発揮できる

 か」が同率で各21.8%だった

・主任の2位は29.3%で「心身の健康を保てるか」、3位は25.6%で「リーダーシップを発揮できるか」だった

・係長の2位は同率25.0%で「ワーク・ライフ・バランスを保てるか」「リーダーシップを発揮できるか」、3位も同率の18.5%で「適性が
 あるか」「成果を出せるか」「心身の健康を保てるか」となった

・「ワーク・ライフ・バランスを保てるか 」「心身の健康を保てるか」について、非管理職のうち、主任が最も高い数値(=不安と感じる
 と回答)に。「役職なし」から「主任」という役職がついたことで業務量や責任度合いの変化や、また身近にいる現リーダーを見ている
 からこその不安が結果に表れているとも考えられる



社長になるとした場合の不安要素については、管理職(課長423人、部長26人、本部長51人、計500人)に聞きました。

■社長になるとした場合の不安要素1位は、課長「責任の重さに耐えられるか(30.5%)、部長は同率で「成果を出せるか(30.8%)」「モチベーションを保てるか(30.8%)」、本部長「リーダーシップを発揮できるか(25.5%)」という結果に

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・課長の2位は22.7%で「能力が不足していないか」、3位は22.5%で「成果を出せるか」だった

・部長の2位は同率26.9%で「ワーク・ライフ・バランスを保てるか」「リーダーシップを発揮できるか」、3位も同率23.1%で「責任の
 重さに耐えられるか」「心身の健康を保てるか」だった

・本部長の2位は23.5%で「能力が不足していないか」、3位は19.6%で「責任の重さに耐えられるか」となった

・課長と部長の数値の傾向を見ると、課長の方が各回答項目に対する数値が高くなっており、「モチベーションを保てるか」「ワーク・
 ライフ・バランスを保てるか」をはじめとする他複数の回答項目で不安を感じる人が多かった

「管理職に向いている人の特徴」について、一般職・管理職共に1位「決断力がある(順に45.0%、53.6%)」、2位「責任感がある(順に38.8%、46.2%)」と回答が一致する結果に

■非管理職(役職なし326人、主任82人、係長92人、計500人)および管理職(課長423人、部長26人、本部長51人、計500人)に「管理職に向いている人の特徴」を聞いたところ、上位3つのうち2つが非管理職と管理職で一致。3位はそれぞれ異なり、非管理職は「柔軟性がある(25.8%)」、管理職は「全体最適で行動できる(31.2%)という結果に

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・非管理職を役職別に見た場合、役職なし/主任/係長で1位と2位の結果が一致し、1位「決断力がある(順に42.6%、51.2%、47.8%)」、

 2位「責任感がある(順に36.5%、43.9%、42.4%)」だった。

 3位は、役職なし「柔軟性がある(27.6%)」、主任は同率で「柔軟性がある(25.6%)」「対話力がある(25.6%)」、係長「全体最適
 がある(31.5%)」となった

・管理職を役職別に見た場合も、課長/部長/本部長で1位「決断力がある(順に54.4%、61.5%、43.1%)」、2位「責任感がある(順に
 46.1%、57.7%、41.2%)」と一致する結果に。

 3位は、課長「全体最適で行動できる(32.6%)」、部長「対話力がある(46.2%)」、本部長「柔軟性がある(37.3%)」となった



「社長に向いている人の特徴」についても同対象者に聞きました。

非管理職と管理職で「社長に向いている人」の特徴が一致。1位は「決断力がある(順に46.0%、62.4%)」、2位「先見性がある(順に36.8%、48.0%)」、3位「責任感がある(順に33.2%、32.6%)」となった

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・非管理職を役職別に見た場合、1位と2位が役職なし/主任/係長で一致し、1位「決断力がある(順に44.5%、54.9%、43.5%)」、2位

 「先見性がある(順に35.0%、42.7%、38.0%)」となった。

 3位に関しては役職なしと主任が一致し「責任感がある(順に34.7%、31.7%)」、係長は「全体最適で行動できる(30.4%)」となった

・管理職を役職別に見た場合、1位は課長/部長/本部長ともに「決断力がある(順に63.6%、65.4%、51.0%)」、2位は課長/部長で一致し
 「先見性がある(49.4%、50.0%)」、本部長は「全体最適で行動できる(41.2%)」であった。

 3位は課長「責任感がある(34.3%)」、部長「対話力がある(42.3%)」、本部長「先見性がある(35.3%)」となった

・「管理職に向いている人」の特徴には入っていなかった「先見性」が回答の上位に来ていた一方で、「管理職に向いている人」の特徴
 TOP3に入っていた「全体最適で行動できる」「柔軟性がある」はランク外だった

管理職が非管理職以上に不足感を感じている能力・スキル・行動特性は「創造力」と「傾聴力」

■非管理職(役職なし326人、主任82人、係長92人、計500人)および管理職(課長423人、部長26人、本部長51人、計500人)に、「自分に足りない能力・スキル・行動特性」を聞いたところ、管理職の方が数値が高かったのは「創造力(非管理職28.2%、管理職29.0%)」、「傾聴力(10.8%、14.4%)」の2つだった

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・役職別に見ても非管理職より管理職の方が数値が高かった項目は「傾聴力」だった(非管理職:役職なし12.0%、主任4.9%、係長
 12.0%、管理職:課長14.2%、部長19.2%、本部長13.7%)

・管理職の方が不足感を感じている「傾聴力」関して、近年、1on1など部下との対話の機会や個を活かした育成が注目されており、それに
 よって部下と向き合う機会が増えた(傾聴力を発揮する場面が増えた)ことで、必要と感じる場面も同時に増えた結果の表れではないか



同対象者に対して、「自分に足りている能力・スキル・行動特性」も聞いてみました。

■非管理職と管理職で2倍以上の差が出た項目は「リーダーシップ」。非管理職の10.4%に対し、管理職は28.2%が「足りていると思うもの」として挙げた

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・非管理職と管理職で10%以上の差があったのは「リーダーシップ(非管理職10.4%、管理職28.2%)」、「実行力(非管理職29.0%、
 管理職40.6%)」、「課題発見力(非管理職19.2%、管理職32.4%)」

・全体を通して管理職の方が非管理職に比べて数値が高く、これは経験量によるものだと考えられる

所属する職場に関して、「報酬水準」に対する満足度は、非管理職が30%台と低い結果に

■非管理職(役職なし326人、主任82人、係長92人、計500人)および管理職(課長423人、部長26人、本部長51人、計500人)に、職場に関して聞いたところ、「報酬水準に満足している(あてはまる)」と回答した管理職は54.8%に対し、非管理職は39.2%と過半数を切った

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・管理職は全体を通して50%以上が「あてはまる」と回答(課長54.6%、部長53.8%、本部長56.9%)

・一方で非管理職は「あてはまる」と回答した人が50%を切っており、特に役職なしは30%台と、非管理職の中で最も低い数値となった(役職なし36.5%、主任43.9%、係長44.6%)

・管理職は非管理職よりも「あてはまる」と回答した人が多いものの、約2人に1人が「あてはまらない」と回答。その背景には、役職が
 上がるにつれて増す責任や業務量に報酬が見合っていないと考える人が多数いると考えられる



所属する職場に関して、非管理職(役職なし326人、主任82人、係長92人、計500人)および管理職(課長423人、部長26人、本部長51人、計500人)に「チャレンジしやすい職場風土」かも聞いてみました。

■所属する職場に関して、「チャレンジしやすい企業風土だ(あてはまる)」と回答した人は非管理職・管理職共に50%超えだった

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・役職別に見ると「あてはまる」と回答した人は主任のみ50%を下回ったが、全体を通して過半数を超え、特に管理職に関しては70%近い
 数値も出た(非管理職:役職なし54.3%、主任46.3%、係長51.1%、管理職:課長58.2%、部長69.2%、本部長68.6%)

「管理職になって良かったこと」の主な理由は、課長/部長/本部長ともに「裁量権」に関する回答が多数

■管理職(課長423人、部長26人、本部長51人、計500人)に「管理職になって良かったこと」を聞いたところ、「仕事の幅」「権限範囲が広くなった」など裁量権を持てるようになったことに対する自由記述が多かった

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・そのほか、「給与がアップした」「年収」といったお金に関する回答も多くでていた

・「管理職になって良かったこと」に関して、特に役職によって回答の種類が大きく異なることはなかった



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調査概要

調査タイトル :昇進・昇格に関する社員意識調査(ポジション・役職別版)

調査対象 :ネットエイジアリサーチのインターネットモニター会員を母集団とする従業員数500人以上の企業に勤める20歳以上の非管理職
     (役職なし326人・主任82人・係長92人)500人および、管理職(課長423人・部長26人・本部長51人)500人(全回答者)

調査地域 :全国

調査方法 :インターネット調査

調査期間 :2023年5月29日~6月4日の7日間

有効回答数 :1000サンプル

実施機関 :ネットエイジア株式会社

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