- ビジョン研修
ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社
イネーブラー(ビジョン)研修
多様な人材が“働く感動”を分かち合う組織へ。
ミドルマネジメントが鍵を握る
「ビジョン浸透」の舞台裏
左から、ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社 経営業務部門 人事部 人材採用・開発課 課長 御舩 氏
経営基盤部門 副部門長 兼 人事部長 角井 氏
経営基盤部門 人事部 グループ人事課 課長 友田 氏
企業のビジョンを組織の隅々まで浸透させ、社員の主体性を引き出す「自分事化」が求められる中、組織の要となるミドルマネジメントの役割がかつてなく高まっています。 ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社では、多様な事業体ゆえに生じていた「組織の分断」を解消し、共通の価値観で繋がる強固な組織への変革を推進してきました。同社が、部長・課長の二段構えでビジョンを「自分の言葉」として語り直し、現場の熱量を高めるために取り組んだ「イネーブラー(ビジョン)研修」のプロセスと成果について、角井氏、友田氏、御舩氏のお三方に伺いました。
クライアント企業情報
ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社
通信事業をはじめ、AI、IoT、ヘルスケアなど多岐にわたるソリューションを提供。2025年に30周年を迎え、「働く感動」をキーワードに、インフラの枠を超えた新たな価値創造に挑戦し続けている。
ご担当者様
角井 様|経営基盤部門 副部門長 兼 人事部部長
友田 様|経営基盤部門 人事部 グループ人事課 課長
御舩 様|経営業務部門 人事部 人材採用・開発課 課長
お客様の課題・ご要望
背景:
①事業や組織が変革していく中で、組織としてのコミュニケーションの分断を感じるようになった。
②会社目標の達成やコミュニケーションを円滑かつ活性化させていくためには、中間管理職である部長や課長の役割が重要と認識。
※ソニーネットワークコミュニケーションズ(以下、SNCと記載)として、中間管理職の役割を「イネーブラー(「自分の言葉で方向性を示す」・「メンバーの成果創出を支援する)」と定義し、イネーブラーを遂行していくための要素として、①全社視点、②ビジョン視点、③ビジョン浸透、④共創・イノベーション支援、⑤成長・キャリア形成支援、⑥目標設定・目標設定支援の6つを設定している。
ビジネスコーチの提案・サポート
イネーブラー(ビジョン)研修
①ご相談いただいた内容に基づき、まずは、「全社視点」「ビジョン視点」「ビジョン浸透」に向けた研修内容をSNC様向けにカスタマイズし
ご提案。
②部長層と課長層の2段構成とし、部長層には会社ビジョンを部ビジョンに、課長層には部ビジョンを課のメンバーにどう浸透させるかを事前課題として設定。
③リーダーが会社ビジョンを咀嚼し、自身の言葉でメンバーに落とし込めることをゴールとしたイネーブラー(ビジョン)研修を実施。
事業の多様化に伴い、組織の「分断」が課題に
—— 今回のプロジェクト「イネーブラー(ビジョン)研修」が始まった背景にある課題意識について教えてください。

角井様:当社は現在、ソニーグループの通信事業会社として、「NURO 光」などの通信インフラから、AI・IoT、さらには音楽配信やスポーツイベントへのネットワーク提供といったエンタテインメント領域まで幅広く手掛けています。 このように事業が多角化・進化する中で、働く人材の価値観も非常に多様化してきました。
しかし、組織が大きくなるにつれ、これまでの「上位下達」のスタイルだけでは、経営のメッセージが現場まで届ききらなかったり、逆に現場のリアルな声が上に響かなかったりと、コミュニケーションの「分断」が起きていることを痛感していました。
—— その課題を解決するために、なぜ「ミドルマネジメント(部長・課長層)」に注目されたのでしょうか。
角井様:多様な人材を揃えても、会社と同じ方向を向かなければ力は分散してしまいます。経営のビジョンと現場の声を繋ぎ、組織を動かす鍵を握っているのは、やはり現場に近い部長・課長といったミドルマネジメント層だと痛感したからです。
部長が描き、課長が繋ぐ。ビジョンを「自分事」へ変える二段構えの研修プログラム
—— 具体的にはどのように研修を進められたのですか?

友田様:ビジネスコーチさんと連携し、部長層と課長層で役割を分けた二段構成の研修を実施しました。まず部長層には、会社のビジョンを受けて「自分の組織はどうあるべきか」を言語化し、組織内で発信してもらいました。
それまでビジョンの必要性は感じつつも、具体的にどう描くべきか悩んでいた部長層も多く、この研修を通じて自身の言葉で語れる「組織の未来像」を策定してもらいました。
—— 部長層がビジョンを描いた後、課長層にはどのようなアプローチをされたのですか?
友田様:第二弾として、課長層には部長が掲げたビジョンをいかに「自分の言葉」に変換し、メンバーの日々の行動にまで落とし込むかという実践的なプログラムを行いました。
さらに、研修だけで終わってしまわないように、策定したビジョンを社内の誰もが見ることのできる場所で公開したり、部長へのインタビュー記事を発信したりして、「ビジョンを語るのが当たり前」という文化を醸成していきました。
実際に受講してみて感じた「現場の変化」
「自分だけが悩んでいる」からの脱却。
研修を通じて共感し、組織を動かす自発的なアクションへ
—— 御舩様は実際に受講者(課長職)として参加されましたが、現場の雰囲気はいかがでしたか?
御舩様:受講前は、正直なところ「皆、あまりビジョンを自分事化し、深く考えられていないのではないか」という不安もありました。 しかし、実際に研修の場でディスカッションをしてみると、皆それぞれに「大事なのはわかっているが、どう浸透させればいいのか」と、個別に深く悩んでいたことが分かったんです。
「同じ壁にぶつかっていたんだ」と分かったことで、マネジャー同士の連帯感が生まれ、知恵を出し合うきっかけになりました。
—— 研修後に、現場でユニークな変化が起きていると伺いました。
御舩様:はい。私の部署では、ビジョンである「働く感動」を意識するためのSlackスタンプを作って日常的に使い始めました。また、別の部署ではAIを使って「課の歌」を作り、メンバー全員で歌うなど、各現場で工夫を凝らしたユニークな動きが生まれています。
角井様:大きな変化ではないかもしれませんが、研修後のマネジャーが一人で抱え込まず、メンバーや他のマネジャーとディスカッションを広げていく動きが出始めたことはとても良い変化だと感じています。
ミドルマネジメント層の発信が着実にメンバーへ。「ビジョンへの信頼」が4ポイント上昇。
—— 定量的な成果についても教えてください。
友田様:当社では年に1回「BE Heard」[*1]というサーベイを受けていただいていますが、「シニアマネジメントが明確なビジョンを持っているか」という項目のスコアが4ポイント向上しました。少しずつではありますが、マネジメント層の発信が着実にメンバーへ届き始めている手応えを実感しています
角井様: 2025年4月に、ビジョンを実現していくための人事制度に刷新し、新たにVALUES評価(行動指針)を導入しました。個々の行動が会社の求めるVALUESに沿っているかをしっかり評価できる仕組みにしたことで、研修と制度の両輪がうまく噛み合い始めたと感じています。
*1:BE Heard: ソニーグループで年に1回実施されている独自のエンゲージメントサーベイ。社員の声を組織改善や経営に活かすことを目的としている。
10年来の信頼が生む「オーダーメイド」の伴走。
自律的な社風に寄り添い、マネジャーの自発性を引き出すパートナー

—— 今回、数ある研修会社の中で、なぜビジネスコーチを選んでいただいたのでしょうか。
御舩様:10年以上の長いお付き合いがあり、当社の文化や管理職のスタイルを深く理解していただいている安心感が大きかったです。何より、どこにでも通用するパッケージではなく、当社の悩みや色に合わせた「オーダーメイド」のプログラムを構築してくれる点が最大の魅力です。また、答えを教えるのではなく、ヒントを与えて考えさせるというスタイルが、当社の自律的な社風にマッチしていました。
また、講師の方が、ご自身の豊富な経験に基づいて「生きた言葉」で話してくださるのも大きな魅力です。 休憩時間に講師の先生の周りに質問の輪ができる光景を見て、マネジャーたちが本気で相談したいと思える信頼関係が築けていると感じました。
「会社ビジョンが現場に浸透しない」という課題を持つ企業へ。
自社の色を大切にしながら課題に対して本質を突く対策を

—— 最後に、今後の展望と、同じように組織課題を抱える方々へのアドバイスをお願いします。
角井様:組織は一気に変わるものではありませんが、言い続け、やり続けることで必ず変わっていきます。今回、マネジメントの行動が変わることで、組織全体の熱量が高まることを確信しました。これからもビジネスコーチさんには、私たちが迷ったときに軌道修正してくれるような、心強い伴走を期待しています。
御舩様:他社の人事担当者の方へお伝えしたいのは、「自社の課題や弱みをさらけ出して相談すること」の大切さです。 私たちも、抱えている課題をすべて共有したからこそ、本質的なプログラムを提案いただけたと感じています。 自社の「色」を大切にしながら、共に歩めるパートナーを見つけることが成功の近道だと思います。

左から、ビジネスコーチグループ B-Connect株式会社 ラーニングデザイン部 ソリューションセールスチーム 課長 小川 庫右
ビジネスコーチ株式会社 執行役員 兼 事業開発本部長 青木 裕









